発行元 真藤順丈 .
エディションノート
【第16回大藪春彦賞受賞作】
カンボジアの地を彷徨う日本人少年は、現地のストリートチルドレンに拾われた。「迷惑はな、かけるものなんだよ」過酷な環境下でも、そこには仲間がいて、笑いがあり、信頼があった。しかし、あまりにもささやかな安息は、ある朝突然破られるーー。彼らを襲う、動機不明の連続殺人。少年が苦難の果てに辿り着いた、胸を抉る真相とは?激賞を浴びた『叫びと祈り』の俊英が、カンボジアを舞台に贈る鎮魂と再生の書。
*第3位『2014本格ミステリ・ベスト10』国内編
*第6位『ミステリが読みたい!2014年版』国内編
*第6位『このミステリーがすごい! 2013』国内編
*第7位『週刊文春 2013年ミステリーベスト10』国内編
【著者紹介】
梓崎 優(しざき ゆう)
1983年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。2008年、短編「砂漠を走る船の道」で第5回ミステリーズ!新人賞を受賞。綾辻行人、有栖川有栖、辻真先三選考委員から激賞された受賞作を第1話に据え連作化した『叫びと祈り』は、2010年の《週刊文春》ミステリーベスト10国内部門第2位をはじめ各種ミステリ・ランキングの上位を席捲、さらには本屋大賞にノミネートされるなど破格の評価を受けた。ミステリの技巧とロマンティックな文章力を併せ持つ、注目の大型新人。本書が初長編となる。ほかの作品に「スプリング・ハズ・カム」(書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー『放課後探偵団』収録)などがある。