1985年の無条件降伏~プラザ合意とバブル~ (光文社新書) by 菊池理夫 ダウンロード PDF EPUB F2
この本は、バブル経済を起こしたプラザ合意(一ドル=240から120円までの超円高)にして、日本経済が、不況になり、日本経済が、バブルを引き起こす要因となったプラザ合意について書かれている本です。
とてもわかりやすくてコンパクトにまとめられています。
今、この本を読む意味は、アメリカが米国貿易戦争で、中国に「第二のプラザ合意」を仕掛けて、日本も超円高になり、悪影響が起きないかという心配がある点ですね。世界経済がとても悪くなって、日本経済も悪影響が起きる可能性がありますね。
また、この本では、日本がプラザ合意という超円高の合意を引き受けた原因について、アメリカの対日要求だったとしか、述べられていません。
しかし、「宮沢喜一」や「竹下登」などの「回顧録」を読んでみると、「一ドルが240円から120円」になるという超円高になって、日本経済が大不況になる事を政治家も官僚も「想定も想像もしていなかった」のが、原因というのがわかります。
つまり、「一ドル240円を220円から200円までにする」などの「ダメージ・コントロール」(被害を最小限度に抑える)という発想がまるで、日本の政治家にも官僚にもなかったと言う事が「プラザ合意の本質」だと思います。
為替が一ドル=240円から120円になれば、日本経済は輸出に頼っている所が多いので、大打撃になることは、経済政策を知っている人間がいれば、「想定や想像」ができそうですが、政治家も官僚も、出来なかったことが、大問題です。
大事な事は、トランプ大統領が、「第二のプラザ合意」みたいな超ドル安政策をとって、「中国潰し」をしている時に、日本経済が、「返り血」を浴びて、打撃を受けないか心配です。
日本の為替政策を行っている「財務省と日銀の幹部」は、プラザ合意の失敗から、しっかりと教訓を得て、「ダメージ・コントール」(被害を最小限度に抑える)という発想をしっかりとしてほしいと思います。
プラザ合意の時には、「自分は、生まれていなかったから、わからない」という言い訳だけは、財務省と日銀の幹部や職員にはしてほしくないと思いますね。